学生診断士(仮)の日記

独学で中小企業診断士に合格できた現役大学生がゆるく情報発信していきます。

中小企業診断士第1次試験の全て


スポンサードリンク

中小企業診断士1次試験は全ての基礎!

中小企業診断士試験は合格までに

1次試験、2次筆記、2次口述といくつかのステップがあります。 

 

その中でも最初の試験になるのが

第1次試験です!

 

この試験は

中小企業診断士試験の全ての基礎になるため

とても重要な試験です!

 

このページをご覧になっているあなたは

1次ってどんな問題が出るの?

何から勉強を始めればいいの?

科目多くて大変じゃない?

など様々な疑問があると思います。

 

そこで今回はそんな疑問を解消して

自信を持ってチャレンジできるように情報をまとめてみました!

 

ぜひ参考にしてみてください!!

 

 

試験科目、試験時間

中小企業診断士の第1次試験では

マークシート式7科目の試験が2日間にわたって行われます。

 

1日目

①企業経営理論

②財務・会計

③運営管理

④経済学・経済政策

 

2日目

⑤経営法務

経営情報システム

⑦中小企業経営・中小企業政策

 

このように1日3~4科目に分けて行います。

 

試験時間は60~90分です。

90分 → ①企業経営理論、③運営管理、⑦中小企業経営・中小企業政策

60分 → ②財務・会計、④経済学・経済政策、⑤経営法務、⑥経営情報システム

 

1日目は合計5時間、2日目は合計3.5時間なのでかなり体力使います笑

 

ちなみにすべて100点満点なので

試験時間の長い科目で点数を稼げるわけではありません。

 

合格基準

1次試験の合格基準は中小企業診断協会のQ&Aで以下のように示されています。

(1) 第1次試験の合格基準は、総点数の 60% 以上であって、かつ1科目でも満点の 40% 未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
(2) 科目合格基準は、満点の 60% を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

(1)を満たせば文句なしの合格です!

 

7科目全て100点満点なので、

総得点の60%以上 → 700点×60%=420点以上

かつ、40点未満の科目がないということになります。

 

この合格基準は特に短期間で合格を目指す方の戦略に大きく関わってくるので

しっかりと理解しておきましょう!!

 

残念ながらこの基準を満たせなくても

中小企業診断士試験には科目合格の制度もあります!

それが(2)の部分です。

 

これはシンプルで

60点以上の科目が科目合格になります。

 

科目合格は翌年、翌々年まで持ち越せるため

2~3年で合格を目指す方はこの制度を最初から視野に入れて計画を立てる人も多いです。

 

この科目合格は点数を満たせなかった時だけでなく

欠席科目があっても60%以上の科目には適用されるので覚えておくとよいでしょう。

 

このほかにも

特定資格を持っていると科目免除になる場合もあります!

 

例)公認会計士、税理士 → 財務・会計が免除

  弁護士 → 経営法務が免除

 

特定資格による科目免除の対象は

以上4科目になります。

 

すでにこれらの科目に関する資格を持っている人は科目免除になるかもしれないので、対象資格になっているか必ず確認しましょう!

 

(注意)

科目合格や資格によって科目免除した場合、合格基準はそれらの科目を除いて計算されます。これは、免除した科目がすべて60点で計算されるようなイメージです。つまり得意科目で点数を稼ぐということができなくなります。確実に80点をとれるような科目だったら免除しないほうがいい場合もあります。安定して高得点を取れるなら受験、苦手科目に時間を確保したいなら免除、というように戦略によって免除を使うか慎重に考えましょう。

 

各科目の特徴

ここからは各科目の特徴について簡単に紹介していきます!

独断と偏見で重要度もつけてみたので参考にしてください!

(重要度は2次との関連性と実務で使えるかという観点を中心に考えています。)

 

①企業経営理論 (重要度★★★★★)

この科目ではその名の通り

経営に関する理論やモデルを体系的に学びます。

 

大学で経営学商学部だった人は

聞いたことがある内容も多く、有利になります!

 

経営戦略論、組織論、マーケティング論など

経営における現状分析から将来の計画を立てるところまでを

網羅した科目といえます。

 

社会人の方でマネジメントする立場になると研修などで勉強する機会も多いのではないでしょうか?

特に組織や人事に関することは管理職の方の業務にも直結する内容が多い印象です!

 

この企業経営理論は2次試験(事例Ⅰ、Ⅱ)にも直接関わってきますし、

試験合格後の実務補修でもこの科目のモデルをベースに企業を分析するので

最重要科目になります!!

 

②財務・会計 (重要度★★★★★)

この科目では企業の財務諸表から経営課題を抽出するうえで

必須の知識である会計を中心に学びます。

 

簿記の勉強をしたことがある人はイメージしやすいと思いますが、

簿記と違って貸借対照表損益計算書の見方を知っていれば細かい勘定科目の暗記は必要ありません。

 

簿記の知識をそのまま使えるのは2級以降の工業簿記の部分だと思います。

(簿記が嫌いな筆者の個人的な見解です。2級までしか勉強したことありません。しかも診断士の勉強を始める前に落ちました笑)

 

逆に言うと簿記の知識がなくても基本を押さえれば勉強はスムーズに進めることができると思います!!

 

この科目では会計だけでなく

投資の意思決定(設備投資だけでなく証券投資も!)なども出てきます。

 

この部分は理論が難しくなってきて計算も増えるのでなかなか大変です。

僕は大学の専門が金融だったのでここで点数を稼いでいましたが、計算に慣れるまではかなり演習しました。

 

大学で経営学部・商学部だった人は会計の部分が、経済学部だった人はファイナンスの部分がなじみやすくて有利になると思います。

 

この財務・会計も2次試験(事例Ⅳ)に直結する科目であり、

実務においても財務諸表の数字から現状分析や課題発見をするうえで必須の知識なので、企業経営理論と並んで最重要科目です!!

 

特に2次試験の事例Ⅳは財務・会計の知識を応用する問題で

かなりの理解度と計算力が求められるので

1次の段階から最も時間をかけるべき科目と言えます!

 

③運営管理 (重要度★★★★☆)

この科目では、

主に製造業に関連する「生産管理」

店舗の立地や流通に関連する「店舗・販売管理」について学びます。

 

生産管理のほうは製造業と関りが少ない人は大変だと思います。

僕も機械の仕組みとか種類を理解するのは大変でした。

でも今の時代は言葉と図だけで勉強する必要はないので

YouTubeとかで動画を見ながら勉強するとイメージしやすいです!

 

逆に店舗・販売管理のほうはイメージしやすいです。

スーパーの陳列戦略とかもあって生活に密着しているので

楽しく勉強できると思います。

 

これも実際にスーパーとかに行くと

楽しく買い物しながら勉強できます笑

 

運営管理も2次試験(事例Ⅱ、Ⅲ)に関連していて

特に事例Ⅲでは生産管理の知識をフルに活用します。

実務においても製造業や小売り業など活用場面は多いので

これまでの2科目に次ぐ重要科目です!!

 

④経済学・経済政策 (重要度★★☆☆☆)

この科目ではミクロ経済学マクロ経済学の理論を中心に学びます。

科目名にある経済政策はマクロ経済学の延長です。

この科目は当然経済学部出身の人はかなり有利です。

 

経営学商学部等、社会科学系の学部だと基礎を勉強したことがある人も多いと思うので比較的抵抗そのような人は抵抗なく始められると思います!

 

逆に初めましての場合は少し計算があったり、理論が中心なので難しいと感じることもあるかもしれません。

一次関数や微分の基本的な計算はできるようになっておきましょう!

 

経済学・経済政策は2次試験には直接関わりません。

なので重要度も低めです。

ただ、特にマクロ経済学を理解することは経済環境の変化やそれが企業に与える影響を予測することに役立つのでビジネスにおける意思決定には大切な知識だと思います。

 

1次試験で合格点を取れればある程度は知識が身についているので

しっかり60点を目指す科目と考えておくといいでしょう。

 

 

⑤経営法務 (重要度★★☆☆☆)

この科目では会社法知的財産法など

ビジネスに関連する法律を中心に学びます。

 

大学で法学部だった人だけでなく、経営系の学部会社法を学んだことがある人や社会人として法務に携わったことがある人はなじみのある法律も多いと思います。

 

法律なので暗記が多いです。

暗記系が苦手な人は早めに初めて時間をかけて繰り返し確認することで覚えるか

直前に短期集中で覚える必要があります。

 

直前に短期集中でもいい理由は、経営法務が2次試験と直接は関わらないからです。

基本的に法律に関する出題はないので2次試験まで覚えていなくても大丈夫なので

「試験に合格するため」に勉強するなら短期集中でもOKです!

 

ただ、実務において法律の知識は必須ですし

最近はコンプライアンス経営が求められる中でそのような知識はさらに求められると思うので個人的には時間をかけてしっかり覚えることをおすすめします。

 

そんなこと言ってられない!とにかく時間がない!

という人は直前1か月程度で一気に進めましょう笑

 

経営情報システム (重要度★★★☆☆)

この科目ではいわゆるIT系の情報技術に関連するもの

企業単位で見た時の情報システムについて学びます。

前者ではハードウェア・ソフトウェアやネットワークなどを学び、

後者ではシステム開発や運用といったシステム構築の基礎を学びます。

 

情報の名の通り、情報系の学部出身の人やプログラミング経験のある人IT系企業にお勤めの人には得意な範囲が必ずあると思うのでかなり有利になると思います。

 

この科目の印象は

とにかくアルファベット3文字の略称が多い!!笑

 

僕は情報系の基礎知識がほとんどなく、略称もUSBくらいしかわからなかったのでかなり苦戦しました。

なので言葉がわかる人はそれだけでスムーズに勉強が進むんだろうなあと思います。

 

経営情報システム2次試験に関係することもあります。

過去問を解いてみると必要ない年の方が多い気がしましたが、経営情報システムの知識を用いて解決策を提案する必要があるものもたまにあるのでしっかりと勉強する必要があります。

 

今の時代、コンサルティングにおいてIT関係の話は避けては通れないので

試験でも今後経営情報システムの関連問題が増えるのではないかと勝手に思ってます。

実務においても知識を身につけておいて損はないでしょう!!

 

⑦中小企業経営・中小企業政策 (重要度★☆☆☆☆)

最後にこの名前が長い科目ですが

この科目では中小企業に関する事例をもとに

中小企業の経営特性を学ぶ「中小企業経営」

国や自治体の施策を学ぶ「中小企業政策」の2つに分かれています。

 

中小企業経営は中小企業白書からの出題がほとんどで

過去問演習が必ずしも有効とは言えません。

中小企業白書をしっかり読み込むことで対策しましょう!

 

中小企業政策の方は出題される論点がある程度決まっているので

過去問で対策することはかなり有効です。

 

以上を踏まえると

出題内容が読みにくい中小企業経営では5割、

出題内容の予測がある程度可能な中小企業政策で7割を目指すイメージで勉強すると良いでしょう。

 

この科目は2次試験と直接の関りはありません。

中小企業政策の方は実務において理解しておくべき内容が多いのでしっかりと勉強すると役に立つと思います。

 

中小企業経営の方は事例研究的な印象が強く、必須の知識ではないかなあと思います。

中小企業白書を通じて情報を得られますし他の科目をしっかり勉強していれば理解もできると思うので、中小企業や小規模企業の動向を知ったり具体的な課題解決のイメージを持ったりする目的で勉強すると良いでしょう。

重要度は低めです!

 

 

各科目の特徴は以上になります。

2次試験にも関係ある重要度が高い科目に時間を割いて勉強を進めるのが基本です。

特に財務・会計には時間をかける人が多いのではないでしょうか?

 

何から始めたらいいかわからない人は

財務・会計から始めるか、僕が紹介している番号順に進めると良いです!

ぜひ参考にしてください。

 

 

おすすめ教材

 第1次試験で使えるおすすめ教材を紹介します!

全て僕が使っていたものなので自信を持っておすすめします!!

 

スピードテキスト

中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (1) 企業経営理論 2021年度

 

 これは1次試験の教科書的な位置づけで

受験生の間では最も有名なものだと思います。

 

要点がまとまっていて図表も多くわかりやすいです!

1次試験はこの本をしっかり理解すれば十分合格ラインを越えます。

インプットだけで身につけるのは難しいので

アウトプットのためにおすすめしたいのがスピード問題集です!

 

スピード問題集

中小企業診断士 最速合格のための スピード問題集 (1) 企業経営理論 2021年度

 これはスピードテキストと結びついているので

復習もしやすく、過去問を中心に構成されているため無駄なく知識を定着させることができます!

 

僕はある程度知識が入ったらひたすらこの本でアウトプットを繰り返してました。

文字を目で追っているだけでは身につかないので効率よくアウトプットができるこの問題集はかなり重宝します!!

 

人によってはこの本だけでは演習が不十分だと感じる科目があると思います。

それが最重要科目である「財務・会計」です!!

そんな人におすすめなのがこれ!

 

財務・会計 計算問題集

中小企業診断士 集中特訓 財務・会計 計算問題集 第7版

 これは財務・会計の計算問題がたくさん載っていて

様々な論点について演習しながら理解を深めることができます。

 

これを1次試験対策としてやれば合格点をはるかに超えるレベルまでいけると思いますが、この計算問題集は2次試験対策としても使えます!

2次試験対策のために必ず買うべき本といっても過言ではありません。

 

どうせやるなら1次試験対策から取り組んで財務・会計を点数稼ぎの科目にしましょう!!

2次試験対策でこの計算問題集が解けるレベルが身についていることは大きなアドバンテージになります。ぜひ1次試験対策の段階から取り組むことをおすすめします!

 

 

このほかにも過去問題集などがありますが

過去問題集については必要に応じて購入すればいいと思います。

 

過去問については問題、解答が中小企業診断協会のホームページで公表されています。

解説がないので、丁寧な解説が欲しい人は過去問題集を買って効率よく勉強するのがいいでしょう。

 

スピード問題集などである程度知識を身につけると間違える問題も減ってくるので自分でテキストを使って丁寧に復習できる人には必ずしも必要ないかなと思います!

 

この記事に過去問のリンクをまとめているので良ければ使ってください。

gakusei-shindanshi.hatenablog.com

 

 

最後に

中小企業診断士の第1次試験について疑問は解消されましたか?

科目数、勉強量が多い試験なのでいろいろな情報を集めて戦略を立ててみてください!

 

この記事の感想や今後扱ってほしい内容があればぜひコメントで教えてください!

皆さんの声をもとに今後も情報発信していきます!!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

他の記事もぜひ読んでもらえると嬉しいです!

 

それでは!